【甘口・辛口・フルボディ・ライトボディ】ワインの味の表現について

ワイン素人さんむけの記事

白ワインとロゼワインの味は「甘口・辛口」で表現

ワインを飲み始めると、ワインには“味”があることに気づきます。
これは銘柄ごとの味というよりも、味の種類のことですね。

白ワインとロゼワインの味の種類は、主に「甘口」と「辛口」。

ワインのことを知らないと、全くピンとこない表現なのではないでしょうか。

普段からワインを飲んでいても、まだあまり気にしたことがない人も多いかもしれません。

ワインの味について知っておくと、ワインの選び方や面白さなどが、よりわかるようになってきますよ。
ワイン愛も深まるはずです。

甘口・辛口かはどこで判断する?

白ワインやロゼワインには糖分が含まれているんですけど、この量や程度によって、甘口か辛口なのかが分かれています。

ワインは醸造酒なので発酵の工程があるんですが、この発酵の時に少しずつ糖分がアルコールへと変化していきます。

糖分がなくなるギリギリまで発酵されると、甘みの少ない辛口のワインができ上がるというわけです。

正確には、発酵時間が短く糖分が少し残った状態の甘口のワインが基準となっていて、それに含まれないものを辛口ワインと表現しています。

辛口だからといって口に入れた時に辛さを感じるというわけではないんですね。

甘口と辛口の境目ですが、これに明確な定義やルールは存在していません。

■アルコール度数が低いものが甘口と表現されることが多いので、13度くらいを目安に、それ以下が甘口、それ以上が辛口と覚えておくと参考になるでしょう。
もちろん例外もあるので、あくまでも目安として捉えておいてくださいね。

赤ワインの味は「フルボディ・ライトボディ」で表現

赤ワインの場合には、“ボディ”という言葉が使われますね。
フルボディとライトボディが基本ですが、その間にミディアムボディというものも存在しています。

このボディという表現は、少し感覚的なものです。
ですので、素人の方にはちょっと掴み所がなくて困ってしまうこともあるかもしれません。

フルボディは、濃厚で重厚感があってしっかりとした味わいのものを指します。
コクが強いものも含まれますね。

もう少し具体的に言うと、アルコール度数が高くて、タンニンの苦味もしっかりと感じられるもの、となるでしょう。
産地としてはフランスボルドー地方のボルドーワインが有名です。
興味があれば通販サイトでボルドーワインの商品一覧を見てみるといいでしょう。

ライトボディは、逆に軽くてあっさりとしている赤ワインのこと。
渋みも少ないので、初心者からすれば「飲みやすい」と感じるでしょう。

ミディアムボディはその真ん中にあたるので、これまたボーダーラインが難しいところですが、渋みや酸味、苦みや重みなどがちょうどいいと考えておくといいかもしれません。

【フルボディ】
アルコール度数が高く、濃厚で重厚感ある・コクや苦味が強いなど味がしっかりした赤ワインのこと。【ライトボディ】
渋みが少なく軽くてあっさりとしている赤ワインのこと。

【ミディアムボディ】
中間くらいの赤ワインのこと。

赤ワインを甘口・辛口で表現しない理由

赤ワインも白ワインやロゼワインと同じように甘口や辛口と表現した方がわかりやすい、という声を時々耳にします。

僕も妻とそんな話をしたことがありますね。
もうだいぶ昔のことですが。

赤ワインには、実は“甘い”という概念がほぼないんです。
渋い、苦い、酸っぱいという概念や表現はありますが、甘みで表現されることはほとんどありません。

そのため赤ワインは甘口という表現ができず、甘口という表現がないということは辛口という感覚も存在しないことになるわけです。

厳密には甘い赤ワインというものもありますが、重要視されるのは渋みや苦みや酸味、重み、コクなどなので、より感覚的に表現しやすいボディという言葉を用いて味を区別しているのでしょう。

なぜ赤ワインと白ワインで味の表現が違うのか

赤ワインと白ワインでは、作り方に違いがあります。

赤ワインはブドウの皮や種を使うので、渋みや苦みが抽出され、コクが生まれます。

白ワインは皮や種を取り除いて作られるので、渋みや苦みはそもそもほとんどない状態です。

ロゼワインは作る過程でブドウの皮や種を使いますが、これは味よりも色を付けるためなので、味に関しては白ワインと同じ表現が採用されています。

そのため白ワインやロゼワインを渋み、苦み、コクなどで表現することが難しいんですね。

赤ワインは美味しさの基準が、まさにこの渋さだったり苦みだったりコクだったりするので、単純に甘い・辛いという表現ではもの足りず、別の独特の言い回しを使っているんです。

赤ワインの場合には、発酵時間が短かったとしても、渋みなどに隠れて白ワインのような甘みが感じにくい状態に仕上がります。

こうした理由からも、表現を区別した方が、それぞれのワインの味を的確に表現できると考えたのかもしれません。

ここからも、欧州の人たちのワインに対する思いが伝わってきます。
他のお酒とは全然違う。

だからこそ、僕たち夫婦も魅了されているわけです。

【赤ワイン】
ブドウの皮や種を使う⇒渋み・苦み・コクが生まれる【白ワイン】
ブドウの皮や種を取り除かれる⇒渋み・苦みがほとんど無い

【ロゼワイン】
ブドウの皮や種を使う⇒色を付ける目的⇒味に関しては白ワインと同じ表現をされる

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