デザートワインの定義はハッキリ決まっていない
ワインの種類の中に「デザートワイン」と呼ばれるものがあります。
この言葉だけですと、スイーツのようなイメージを持つ方もいるかもしれません。
そのイメージは遠からずで、このデザートワインは、ワインの中でもとても甘い味を持つもののことを指しているんです。
ただ、明確な定義はありません。
地域ごとに定義は異なりますし、法律で定められている国もあれば、なんとなくそう呼んでいるという国もあるなど、デザートワインはかなり曖昧な種類なんです。
一般的に食後に飲まれる極甘口のワインを指す
基本的には食後に飲む甘口のワインをデザートワインと表現するのが一般的です。
デザートという言葉通りの飲まれ方ですね。
甘口の中でも特に甘いワイン(極甘口ワイン)は、そのほとんどがデザートワインという括りで語られることが多くなっています。
分かりやすいというのが、その理由でしょう。
ここまでの説明でお分かりだとは思いますが、デザートワインは特定の銘柄を指している言葉ではありません。
国によって定義が異なるのと同時に、甘さの引き出し方や製法などもワインによって違います。
個人的な好みにはなりますが、私はこのデザートワインが大好きです。
とても甘く、スイーツとも相性がいいので、よく口にしています。
ワイン好きという点では趣味が合うのに、夫は甘口よりも辛口派なので、この辺りの好みでは少し隔たりを感じるところでもあります。
デザートワインに明確な定義は無い。
だからこそ、普通のワインと比べてみたとき、「すごく甘い」と感じたら、デザートワインに分類しても問題ナシ
代表的デザートワインと言えば
デザートワインと呼ばれるものの中で、特に有名なものを紹介しますね。
まずは銘柄というよりもワインの種類の紹介になりますが、以下の3つさえ覚えておけば、デザートワインの知識はほとんど得たことになるでしょう。
①貴腐ワイン
特殊なカビを発生させることで甘みを増したブドウで作られるのが「貴腐ワイン」です。
デザートワインを語るときには、この貴腐ワインを知らなければ話になりません。
一般的には白ワイン用のブドウが使われますね。
作り方がデリケートであることと、時間と手間もかかるので、高級ワインに分類されます。
それだけに、味も素晴らしいです。
当然、銘柄によって味は違ってきますが、濃厚な甘みは他のワインとは全然満足感が違いますよ。
貴腐ワインの産地として有名なボルドー地方についての記事もチェックしてみてくださいね。
②アイスワイン
寒さの厳しい地域で作られるブドウは、その寒気にさらされて氷結することがあります。
ブドウの中に含まれる水分が凍ってしまい、次第にその水分が失われ、代わりに果実に甘みなどの成分がギュッと凝縮されるんです。
そんな甘みや旨みなどが詰まりに詰まったブドウで作られるのが「アイスワイン」です。
ドイツやカナダ産のアイスワインが有名ですけど、世界各国で作られています。
それぞれの国にワイン法やそれに近いものがありますが、マイナス7度を下回った環境で栽培されたブドウでないとアイスワインと認められないなど、一定のルールも存在しているんです。
この条件をクリアするためのハードルは決して低くはないので、アイスワインもそれなりの価格となってしまいますね。
ワインの良さがしっかりと残った上で、強い甘みが感じられるアイスワイン。
主人も好んで飲んでいます。
③ストローワイン
「ストローワイン」の原料は干しブドウです。
他のブドウとの違いは、ここですね。
あの甘い干しブドウから作られているので、ワインもしっかりとした甘みのあるものに仕上がるんです。
昔はブドウを干すのに藁を使っていました。
藁は英語でストロー。
だからストローワインというわけです。
今は藁を使わずに作られているものも多いですが、名前はそのまま残っている形。
貴腐ワインやアイスワインとも違う、独特の甘みや香りが特徴ですね。
チェリー系の香りが私は好きで、味も甘いんですけど、とてもまろやか。
甘口ワインが苦手な人でも、ストローワインなら飲めるはずですよ。
おすすめのデザートワイン
私が普段からいただいているデザートワインを紹介します。
世界三大貴腐ワインの1つ『ソーテルヌ』
画像引用元:https://www.aeondewine.com/shop/goods/goods.aspx?goods=A106-0009411424283
フランスのデザートワインの『ソーテルヌ』は、貴腐ワインの中でも甘みが強く、香りもまとわりつくような濃厚さがあります。
このソーテルヌの中でも、私のお気に入りは「シャトー・ディケム」です。
ソーテルヌ地区の中で唯一特別第1級の格付けとなっているシャトーで、貴腐ワインの最高峰と言ってもいいですね。
正直、価格はまあまあします。
それでも飲んでしまうのは、癖になってやめられないから。
1本のブドウの樹からグラス1杯分しか作れないらしいので、高価になってしまうのも仕方がありません。
ハンガリーのアイスワイン『トカイ』
画像引用元:https://www.amazon.co.jp/
貴腐ワインで有名なハンガリーの都市『トカイ』。
冬には気温が氷点下にまで下がり、そんな環境の中で育てられたブドウは水分を奪われ、味や香りが凝縮されます。
そんなブドウで作られるのが、トカイのアイスワインです。
トカイの中でもお気に入りを挙げるとすれば、「シャトー・パジョス」のアイスワインですね。
甘いけれども、さっぱりとしたフレッシュさと酸味も感じられて、とてもバランスがいいデザートワインに仕上がっています。
使われている品種はフルミントです。
100%フルミントなので、混じりっけなしの清々しさも感じられますよ。